■一気にSEOの問題を解決するかもしれない「URLパラメータ」:2013年版
2013/7/1、googleウェブマスターツールにログインすると、画面が変更されていて、いくつか新しい機能が追加されていました。翌日、公式ブログでもリリースされていましたね。
特に、今まで見えにくかった「URLパラメータ」の項目が、めだつ位置に設置され、このURLパラメータは、設定次第では、検索順位が改善されたケースも過去あり、ますます重要性が増しているように感じます。
過去記事:簡単。パラメータ処理でSEO効果をアップする方法
そこで今回は、これを機会に今一度、「URLパラメータ」の処理をgoogle任せにするのではなく、自分で設定してみよう、というお話です。
特に、大手のSEO業者さんでも、内部指示書に「計測用パラメータは重複コンテンツとなりgoogleからの評価が下がるので外して下さい」などと誤解されているケースに何度も遭遇しています。
計測用パラメータを強気で使って収益アップのためにも、しっかり理解が必要な箇所だと思います。
■そのパラメータで、コンテンツが変わるのか、変わらないのか。
そもそも「URLパラメータ」とは、こういうことです。
たとえば、wordpressの初期状態で記事を追加すると、URLは
https://www.issun.com/wp/?p=8
https://www.issun.com/wp/?p=325
と、 URLの最後に、?p=xxx のような「文字列」=「文字列」の組み合わせによって、コンテンツが変化します。
URL上のこの文字列の組み合わせ部分が「URLパラメータ」です。
■URLパラメータは「?」で始まり、「&」でつなげられる。
パラメータは、別名、「識別子」ともよばれ、URLパラメータの場合は、URLの最後に、? で始まったり、 複数ある場合は、& でつなげられて、何らかの区分をしています。
今回重要なのは、このパラメータによって、ユーザに表示されるコンテンツが変化するものと、変化しないものがある、ということです。
■コンテンツが変化しないURLパラメータとは
先ほどの、wordpressの例では、パラメータの違いでコンテンツが変化しましたが
以下の3つは、URLは異なりますが、すべて同じ www.issun.com のトップページを表示します。
1)https://www.issun.com/wp/
2)https://www.issun.com/wp/?grid=TopLogo
3)https://www.issun.com/wp/?utm_source=google&utm_medium=cpc&utm_content=banner002003&utm_campaign=100-1-DynamicRemaketing-BKW
2)なら、サイト内のどの部分がクリックされたのか、3)なら、どのサイトやメールからリンクしてきたのか、などを、googleAnalyticsなどの解析画面上で、をそれぞれ区別して表示させるために、手動で追加したパラメータです。ですから、見た目のURLが違ってもコンテンツは変化しません。
補足:
2)は、googleAnalyticsでページ解析や拡張リンクのアトリビューション分析では追い切れない、analytics上のページ上のどのリンクが収益を上げているかを、「一覧表示」する場合などに、gridなどのリンクが必要となってきます。
3)は、メルマガや広告の費用対効果を測定する際に役立つ、google公式の「URL生成ツール」を使うとこのようなURLとなります。
■URLパラメータが「重複するコンテンツ」扱いになっていないかを確認。
解析などでサイトの収益性を高める場合などは、こうしたパラメータが必須となりますが、問題として、1つのコンテンツに対して複数のURLが存在している状態になり、検索エンジンからすると「重複URL」「重複コンテンツ」と判断されてしまい、SEO的に最善とは言えない状況となります。
自社サイト内の、SEO改善のひとつでもある、重複コンテンツのチェックは、
「ウェブマスターツール」上の
検索のデザイン > HTMLの改善 で、
・タイトルタグの重複
・重複するメタデータ(descriptions)
などで確認できます。これらの原因が、計測用のURLパラメータによって「重複コンテンツ」として扱われている場合は、すぐに作業が必要です。
参考図:検索のデザイン > HTMLの改善>タイトルタグの重複 で、計測用のパラメータ(grid)が、重複コンテンツ扱いとなっている。
■URLパラメータがコンテンツを変化させるのか、解析用なのかを明示しておこう。
そこで、ウェブマスターツールの、クロール> URLパラメータ に進むと、自社サイト内へのリンクなどで使用されているパラメータの一覧が表示されますので、これを設定して改善しましょう。
■計測用の、コンテンツが変化しないパラメータは、すべて「いいえ」を選択して処理。
一覧では、すでにgoogleがパラメータを取得している場合があります。URL生成ツールを使っている場合は、utm_source、utm_medium、utm_term、utm_content、utm_campaign などが表示されているとおもいますので、各行の「編集」をクリックします。
そこで、いいえ:ページのコンテンツには影響しません(例:トラッキング用)
を選択し、念のため、URLの例を表示 をクリックして、トラッキング用(計測用)であることを確認しておきます。その後、保存 をおして完了です。
もし、パラメータが原因で、重複コンテンツとなっている場合は、約2〜3週間で、先ほどの、
検索のデザイン > HTMLの改善>タイトルタグの重複
などを確認すれば、重複扱いでなくなっていることが確認できます。
もし、一覧に計測用のパラメータがない場合は、パラメータを追加 から
計測用のパラメータ名を入力して、いいえ を選択しておきます。
■パラメータによってコンテンツが変化する場合は、明確に設定をおこなう。
計測用では無く、さきほどのwordpressの例のように、
と、p というパラメータによって、コンテンツが変化する場合は、
「はい:ページコンテンツを変更、並べ替え、または絞り込みます」を選択し、
ブログ記事を区別する場合は、「ページ指定」、カテゴリ一覧表示などであれば、「指定する内容」を選択して、URLの表示を確認後、保存して終了です。
■自動で判断してくれるが、重要なパラメータは手動で処理を。
こうした設定は以前から可能でした。また、主なパラメータについては、自動でGoogleが、このパラメータはコンテンツを変化させている、させていない、を判断して処理してくれていました。
ただ、今回のリニューアルでより厳密にパラメータを評価している様に思われます。今まで表示されていなかったパラメータがgoogleによって検出されているサイトもありました。
できれば、もう一度ウェブマスターツールを確認して、パラメータの処理を明確にしておいたほうが良いかもしれませんね。